バレンタイン



チョコがほしい

ホカゲ「うん。オレもチョコほしい」

そうじゃなくて、ホカゲ君のチョコがほしい

ホカゲ「オ、オレのチョコを奪う気か!」

ホカゲ君、僕にチョコをくれないか。

バレンタインに、僕に、

なーんてな なーんてな !!



トウキ「狽、ぉおおおおおおお!! んな事言えるかこの野郎ーーーー!!」


ムジムスタッフ一同『買gウキさん!!』

スタッフ「トウキさん大丈夫ですか」

スタッフ「トウキさんお友達に電話かけるって言って何十分迷ってるんですか」

スタッフ「トウキさん最近おかしいですよ」

スタッフ「トウキさん本当に最近おかしいですよ」

スタッフ「そろそろジムのオープンの時間ですが、もう開けていいですか」

スタッフ「トウキさんにチョコ渡そうって、朝から女の子達がスタンバイしてますよ」


トウキ「うん。あとちょっとな、電話かけたらすぐ仕事すっから」


スタッフ「それよりトウキさん、今年も玄関に大量の 怒り饅頭 が届いてます」

スタッフ一同『セキエイ高原の人から』

トウキ「ん? あ、いいよ別に興味ないから。今年もお前らで分けて持って帰りな」

スタッフ「どうも毎年ごちそうさまです!」

トウキ「今すぐにチョコがほしい時、どうやってアプローチするんだ。答えろ、お前!」

スタッフ「狽ヲ! 俺すか、俺むしろトウキさんに教えてもらいたいくらいでーす」

トウキ「えぇー…じゃあ隣のお前!」

スタッフ「狽ン、右に同じ」

トウキ「何だよ! マジで聞いてるのに!! お前らって…あ、その横のお前」

スタッフ「自分は、チョコとか甘いもの嫌いです」

トウキ「バカ野郎か!! それじゃあチョコが、貰えないじゃないか、次!!」

スタッフ一同『買g、トウキさん、落ち着いて!』


トウキ「よし、とりあえず電話する!」

スタッフ一同『トウキさん、ファイトっす!』



☆☆-☆☆-☆☆ (でんわ番号)



スタッフ「トウキさん、大きく深呼吸…」

スタッフ「トウキさん、指が震えてる…」

スタッフ「トウキさん、市外局番からかけ始める…」

スタッフ「トウキさん、遠距離で当日にチョコねだりは図々しいっす」

トウキ「う、うるせー!」

スタッフ「出ました?」

トウキ「ううん」

スタッフ「出ません?」

トウキ「……」

スタッフ「トウキさん」

トウキ「……うん」


スタッフ「泣いちゃダメ」




【その頃のマグマ団】


ホカゲ「やべー。今日チョコの日じゃんか」

バンナイ「チョコ欲しいの?」

ホカゲ「うん、ほしい。バンナイ君、オレにチョコおくれよ」

バンナイ「無理」

ホカゲ「冷たい男だな。オレ、バンナイ君のチョコほしい〜」

バンナイ「買yタペタ触んな! わかったわかった、甘納豆やるよ」

ホカゲ「え。甘納豆くれんの。ありがとな」

バンナイ「はいはい。ホカゲさん好きだよ、仲良くしてね」

ホカゲ「やだ」

バンナイ「はいはい」

ホムラ「お前ら、馬鹿か」

ホカゲ「ホムラ。甘納豆やるよ」

ホムラ「いらねぇ」

バンナイ「食べさせてあげれば?」

ホカゲ「よし! 口を開けろ! 投げるぜ!!」

ホムラ「くだらねぇ。 うおッ!!」

ホカゲ「あ、悪ぃ。外した」

バンナイ「あーあ。食べ物で遊ぶなよな」

ホムラ「……」

ホカゲ「暇だ。誰かオレにチョコくれ」

バンナイ「その甘納豆さ、フエンの街歩いてたらお婆さんに貰ったんだ」

ホカゲ「そっか。ばあさん、甘納豆をホムラの顔面にぶつけてゴメンな」

ホムラ「まず、俺に謝れ」


ホカゲ「うちに女子の団員がいたらなぁ。今頃チョコの山に埋もれてたのに」

ホムラ「ダイブか」

バンナイ「真っ逆さまに落ちて、チョコの角にデコぶつけちまえよ」


マツブサ「あれー。みんな、仲良くコタツに入ってとても楽しそうですね」


ホムラ「マツブサ」

ホカゲ「おぉ! マツブサ、チョコくれ」

バンナイ「どうも、こんにちは。バレンタインおめでとうございます」

マツブサ「君達がチョコレートを用意してくれてはいないかと思って来てみました」

ホムラ「あるワケが無い」

ホカゲ「残念だったな、まあマツブサもコタツ入れよ」

バンナイ「いらっしゃいませ。俺の隣どうぞ」

マツブサ「お邪魔します。優しいね、暖かいね、そして冷たい手」

バンナイ「何で当たり前のように俺の手を握るんですか」

ホカゲ「マツブサ、セクハラよくない」

バンナイ「マツブサさんてば、そろそろ嫁さん候補とかいらっしゃらないんですか」

ホカゲ「そうだぞ、フエン最後の独身富豪」

マツブサ「買hキッ。部下に心配されちゃいました」

バンナイ「見合いでもして、その人からチョコでも弁当でも貰って下さいよ」

ホカゲ「ほうほう。そしたら、マグマ団におかみさんができるって事か」

マツブサ「いやあ、仕事が忙しくてそっちの方は中々ね」

ホムラ「興味が無いのか」

ホカゲ「やっぱり無いのか」

バンナイ「マツブサさん、そういう事で良いんですね」

マツブサ「え。どういう事ですか」


ホムラ「くだらないので、話題を変える」

マツブサ「すみません」


ホカゲ「じゃあルネジムの話。あそこ毎年、チョコ騒動がすげーのな!」

バンナイ「らしいですね。朝からテレビで中継してましたよ。徹夜組とかいるんでしょ」

ホムラ「寒い中をご苦労な事だな。理解できねぇ」

バンナイ「ルネの人、あんな大量に頂いちまってどうすんでしょうね」

ホカゲ「翌日、ルネジムの裏に大量のダンボール箱で山積みになってるらしいぜ」

ホムラ「すべて処分なのか」

バンナイ「世の中には、知らなくていい事がありました」

ホカゲ「ルネの奴らめ、チョコ食って鼻血出してみろってんだよな」

ホムラ「出すワケねぇだろ」

バンナイ「ホカゲさんと同レベルじゃルネ族失格だろ」

ホカゲ「狽ネ、何ィ!」


マツブサ「今日あたり、ムロジムのトウキ君の所なんかも凄いんだろうね」


ホカゲ「おぉ! そうだな。そういやトウキさんも人気者だもんな」

バンナイ「ホカゲさん、トウキさんにチョコ分けて貰えば」

ホカゲ「買}ジありえねぇし」


マツブサ「何だか君達、可哀想になってきちゃった。コレでケーキでも買っておいで」


 ドンッ (万札)


ホムラ「マツブサ」

バンナイ「結構」

ホカゲ「太っ腹」




【ムロジム】


ムロジムスタッフ一同『トウキさん!』


スタッフ「トウキさん、そろそろジム開けないと暴動が起きますよ」

スタッフ「トウキさん、ポケモンリーグ協会から怒られますよ」



トウキ「チョコって何だ」



スタッフ一同『トウキさーん…』

スタッフ「あ! トウキさん、いつの間にやら電話に着信入ってます!!」

トウキ「な、何だって!」

スタッフ「留守電にメッセージありますが、再生しましょうか」

トウキ「だ、誰から? まさか、ホカ…


スタッフ「セキエイ高原の人からですね」


トウキ「削除して構わない」





おわり